
兵庫県姫路市出身の原田健作さん(72)=神奈川県秦野市=が、歴史ファンタジー小説「時の迷子」を出版し、念願の作家デビューを果たした。売れ行きもまずは好調で、名もなき新人の第1作ながら増刷をうかがう勢い。地元の同級生らも「シニア世代の星」として応援している。
原田さんは香寺中学、飾磨高校を経て、高崎経済大学(群馬県)へ進学。卒業後は明治製菓に就職した。57歳の時、趣味の登山についてのエッセー「中年夫婦のおっかなびっくり山歩記」を出版。2007年に定年退職した。
エッセーを出版した際、言葉と向き合う編集者の仕事ぶりに感じ入り、小説の執筆を決意。そこで定年後は現役時代と同様、朝8時ごろに家を出て図書館へ“通勤”することに。夏目漱石や太宰治、志賀直哉を読んで文章作法を学び、歴史書などから題材を集めた。
そんな独自の執筆生活を12年続けた昨年4月、文芸社(東京都新宿区)主催のコンクールに「時の迷子」を応募。入賞には届かなかったものの、奇想天外な筋立てが編集者の目に留まり、12月に出版される運びとなった。
主人公は作家志望の男・森田浩司。ある日、車と衝突した拍子に100年余り昔へはじき飛ばされ、伊藤博文と出会う。その後もタイムスリップを繰り返し、織田信長や大岡忠相、吉田兼好、東条英機と遭遇。偉人らを相手に言いたい放題の揚げ句、歴史評定の裁きを受けることに…。
初版千部のうち、昨年内に売り上げ500部を突破。早くも増刷が見えてきたほか、今月末には電子版も出る。原動力となっているのは、高校からの同級生である播州信用金庫の和田長平理事長ら、地元姫路の友達による応援だとか。「最高齢の直木賞受賞を目指せ」「登場人物が豪華やからドラマ化したら面白いで」と盛り上がる。
原田さんは「森田浩司には、かなり私自身を投影して物を言わせた。本格的な歴史小説は先輩作家にかなわないが、歴史上の人物にインタビューする形にしたことで、新たな個性が引き出せたのでは。いずれは現代物のエンタメも書きたいね」と夢は尽きない。
文芸社刊、660円。(平松正子)
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March 05, 2020 at 03:30AM
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72歳で作家デビュー 「シニア世代の星」同級生も応援 - 神戸新聞
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