宮沢賢治作品 石と星で知る 平塚市博物館で特別展:神奈川(TOKYO Web) - 東京新聞

作品に登場する鉱物の標本などが並ぶ会場＝平塚市博物館で

　宮沢賢治の作品を自然科学の視点で読み解く特別展「賢治がみつめた石と星」が平塚市博物館（浅間町）で開かれている。作品に数多く登場する鉱物の標本や天体の写真など約二百点を紹介。同博物館は「より深く作品を知ることができる」と来場を呼び掛けている。入場無料。来年一月十三日まで。

　平塚市と賢治の出身地である岩手県花巻市の友好都市協定締結三十五周年を記念して企画された。

　同博物館によると、賢治は子どものころから石が好きで「石っこ賢さん」とあだ名で呼ばれたほど。盛岡高等農林学校で土壌学や地質学などを学んだ。日本で初めて発売された星座早見盤を持っていたという話も残っており、星にものめりこみ、教員時代には天体観測所をしばしば訪れていたという。

　実体験を背景に、数々の童話で地質学や天文学に対する造詣の深さがうかがえる表現が盛り込まれ、詩や短歌でも鉱物や岩石を比喩に多用している。代表作の「銀河鉄道の夜」では星をサファイアやトパーズに例え、星座や鉱物を細かく描写。当時の天文学で最先端の知識を得ていたことも分かるという。展示会場ではいろいろな作品の本文を添えて解説している。

　午前九時〜午後五時。月曜日（来年一月十三日を除く）と十二月二十九日〜一月三日は休館。プラネタリウムの特別投影など関連事業もある。問い合わせは、同博物館＝電０４６３（３３）５１１１＝へ。　（吉岡潤）

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December 23, 2019 at 05:17AM
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