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莫大な数のビューティ製品が販売されている今、もっともシンプルなアプローチが実はもっとも効果的だということを時に忘れがちだ。特にスキンケアに関してはそれが当てはまると言えそう。
もし毎日のスキンケアのお手入れで、クリームや美容液などの製品を何層にもぬっていることが肌にむしろ害を与えているのではないかと心配しているなら、それは当たっているかもしれない。「大事なのは多くの製品をどのくらい使うかではなく、何を使うかが問題なのです」と英国・ロンドンの皮膚科医、ヒバ・インジバー医師は言う。
大まかには、ビューティルーティーンで使っている各活性成分は、それぞれ異なる仕事をしているが、相性が悪い可能性もあると考えることが重要だ。「常に専門家に肌を診断してもらい、特定のニーズに応じてベストなものを判断することをおすすめします」とインジバー医師。
使用している製品数が多すぎるかどうかの判断法
では、どのくらいを多すぎると判断するのか? それには考慮すべき要素がいろいろあるとインジバー医師は言う。誰がその製品を勧めたか、適切な製品か、正しく使っているか、などだ。例えば、「もともとオイリー肌なのに、毛穴をつまらせていないか?」とか「酒さに悩んでいるのに刺激の強い酸を配合していないか?」といったことが非常に重要なポイントになるという。
もし製品を使っていて吹き出物が出たり炎症を起こしたりしたら、いつものパターンをやめてみよう。クレンジングと保湿の基本的なルーティーンに、日中は日焼け止めをプラスし、回復するのを見てから、ゆっくりとまた使い始める。が、基本的に肌に問題がない場合、何種類くらいの製品をスキンケアのプロは勧めるのだろう?
皮膚科医は普通、患者の肌を診断してからでないと製品のアドバイスはできないが、「私が勧めるのは、グリコールやビタミンC、レチノールなど2〜3の活性成分に、日焼け止めと異なる処方のモイスチャライザーでしょうね」と、彼女は説明。活性成分の数が多いように見えるが、正しく使用すれば多すぎではないと彼女は断言する。
おすすめのデイリールーティーンは?
まず、クレンザーは非常に重要で、肌タイプに応じて選ぶことが大切。「汚れがよく落ち、水で洗えるので、私はフォーミングクレンザーが好きですが、クリームタイプのクレンザーもいいですよ」と、インジバー医師。その後トーナーは必須ではないが、必要であれば肌のバランスを整えるのに使うことも可能だという。
「朝用には、AHAやBHAを配合したものを患者には処方します」と彼女。30歳を過ぎた人は、最低10%のビタミンCを配合した上質の医療グレードの製品を朝イチで使うべきだと彼女は考えている。次に「SPFを配合した日中用のクリームを選ぶ患者さんもいます」。そうでなくても、日焼け止めは季節を問わず1年を通して使う必要がある。
また、夜はクレンジングでメイクアップを完全に落とすことが不可欠。「決してメイクしたまま寝ないこと」とインジバー医師は注意。その後、肌が耐えられるなら、低用量のレチノールを使うことを勧める。「私の患者はレチノールの上にモイスチャライザーを塗ってから寝ます」。レチノールを毎晩使えない人や敏感肌の人は、1週間に3回使うのがオススメだ。
材料を混ぜ合わせて研究室と同じ結果を自宅で再現することはできないから、専門的に処方された医療グレードの製品を使うよう、インジバー医師はアドバイスする。多くはオンラインでも購入可能だ。
見逃せない活性成分
上記で推奨されているビタミンCを毎朝、日焼け止めの前に塗るよう、彼女はアドバイス。「肌の質感をよくします」と説明し、高色素沈着を緩和するなどのメリットもあると加える。また、抗酸化物質でもあるため、UVのダメージによるフリーラジカルと闘い、肌の老化のサインを食い止めることができるというのだ。
多くのコスメ企業が製品に「ビタミンC配合」と主張しているが、純度10%以下では効果がない。また、インジバー医師によると、他の物質と組み合わされていない場合にもっとも効果的だという。日光に非常に敏感なので、色が濃く密閉された容器に入っていることが重要だ。
一方、レチノールは、夜にのみ使用すること。さまざま濃度のものが出ている。「すぐにもっとも高濃度の製品から使い始める患者もいますが、たいていは低い濃度から始めて徐々に用量を上げていき、毎晩使うのが目標です」と彼女。1週間に3〜4回レチノールを塗布すると効果的だが、慣れてきたら「毎日使うのがベスト」。
レチノールを初めて使う人は、注意しながら始めて耐性を高めていき、最終的に毎晩使うようにするのがオススメだ。
過剰使用しがちな製品
スクラブやブラシを使ってエクスフォリエーションするのは効率的ではなく、肌を刺激してしまうかもしれない。ニキビや黒皮症、高色素沈着、炎症後の色素沈着などはどれも摩擦によって悪化する。「敏感肌の場合、炎症を起こす可能性があります」とインジバー医師。エクスフォリエーションの技術が絶えずメディアで宣伝されているが、メリットを得るにはリスクを伴うことが多い。「手を使ってエクスフォリエーションするよう患者に勧めることは滅多にありません。ボディの肌がザラザラしている場合はエクスフォリエーションするようアドバイスしますが、すでに顔に酸やレチノールを使っているなら、それで十分です」
適切な製品を使えば、物理的にスクラブしなくても角質をエクスフォリエートしたり除去したりしてくれる。インジバー医師はその方がいいと言う。「新しい皮膚にする製品を塗ることで、基本的には角質をつなぎとめる接着剤の役目を果たしている付着物を壊します。そうやってエクスフォリエーションするのです」
誤った製品による逆効果を最小限に抑える方法
「患者が肌に害を及ぼしていると思ったら、すべて止めて、来院した時に処方した製品を渡して最初からやり直してもらいます。間違った製品を使ったり負担をかけたりしている場合は、単に使うのを止めるようアドバイスします」とインジバー医師。
が、なかには直ちに使用をストップしなければならない製品がある。「ステロイドクリームをずっと塗ってきた人は、量を減らす必要があります。顔に使い続けていると、毛細血管拡張症とも呼ばれますが、皮膚の菲薄化を起こします。ですが、いきなり使用を止めると、ひどい炎症を起こします」。
処方されたトリートメントをすぐに止める前に、医師に相談することを忘れずに。
Translation: Mitsuko Kanno From Harper's BAZAAR
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からの記事と詳細 ( 日々のスキンケアに使っている製品の数、多すぎない? - ハーパーズ バザー・オンライン )
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