
27日午前の東京株式市場で日経平均株価は小反落した。前日比4円安の2万1266円で前場を終えた。緊急事態宣言の全面解除を受け、前日に2カ月半ぶりに2万1000円台を回復。朝方は利益確定売りが先行したが、その後は前日終値を挟み一進一退の展開が続いた。新型コロナウイルスのワクチン開発が世界で進んでいる。それをテコに市場では「空中戦」が繰り広げられている。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が2.4%高、ふくおかFG(8354)は3.8%高、コンコルディア・フィナンシャルグループ(7186)が2.1%高、T&Dホールディングス(8795)が4.8%高、商船三井(9104)が3.9%高――。上昇が目立ったのは、銀行や保険、海運といった出遅れの景気敏感株だ。
とりわけ目立ったのは地銀株。「政府は金融機関が公的資金の注入を受けやすくする特例を設ける」(27日付日本経済新聞朝刊)との報道が手掛かりとなった。地域金融機関が資本増強で貸し出し余力を高め、中小企業の資金繰り支援を拡大するのを後押しする。注入に際しては、銀行経営者の責任は問わない。市場では「銀行の貸し渋りや貸しはがしで連鎖倒産が広がる最悪シナリオが回避される」と受け止められた。
緊急事態宣言が全面解除されるなど、日常を取り戻しつつある。未知のウイルスへの不安におびえきっていた市場も、過剰流動性の色合いが強まるなかでここに来て騰勢を強めつつある。
ピクテ投信投資顧問の糸島孝俊ストラテジストは「ワクチン開発が進み、国内景気の底入れ期待を背景に株価指数が水準を切り上げるなかで、投資家はこれまで割安に放置された銀行など景気敏感株にも資金を振り向けざるをえない」と指摘する。26日の米株市場ではゴールドマン・サックスが9%高、JPモルガン・チェースは7%高まで買われた。
とはいえ、不安もくすぶる。足元のけん引役はプロも個人も短期志向の投資家ばかりとの声がある。
前日に開発中の新型コロナワクチンの臨床試験(治験)を前倒しするとの報道で大商いとなった創薬ベンチャーのアンジェス(東証マザーズ、4563)。きのうは荒い値動きとなり、ローソク足チャートでは相場の転換点を示す十字足(星)を形成した。きょうの前引けは2.3%安だった。22日時点の信用取引残高は売りが36万株に対し、買いは1693万株と大幅な買い残超過だ。
松井証券によれば、足元で同証券の口座開設が急増するなか、少額投資非課税制度(NISA)による買い付けが多かった銘柄をランキングしたところ、4月末時点で首位がアンジェス、2位がNEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(日経レバ、1570)、3位がソフトバンクグループ(9984)だった。直近でもアンジェスは上位に顔を出す。
松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「需給主導で局所的バブルが起きている危うい相場だ」と話す。
アンジェスに加え、最近は3月下旬以降の戻り相場を先導した半導体関連の上値が重い。相場の転換点が近づいているという見方も成り立つ。
〔日経QUICKニュース(NQN) 末藤加恵〕
"星" - Google ニュース
May 27, 2020 at 10:37AM
https://ift.tt/3ejG7i3
株、先行アンジェスに不安の「星」 需給主導の危うさ - 日本経済新聞
"星" - Google ニュース
https://ift.tt/33RTsIM
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
No comments:
Post a Comment