平安時代の女性(じょせい)、清(せい)少(しょう)納(な)言(ごん)は「枕(まくらの)草(そう)子(し)」という随筆(ずいひつ)に、「星はすばる。彦(ひこ)星(ぼし)。夕づつ。」と書きました。「夕づつ」とは、夕方西に見える金星(きんせい)の古い呼(よ)び名で、「宵(よい)の明星(みょうじょう)」ともいいます。「星といえば、すばると彦星と夕方の金星だよね」というわけです。
金星は太陽の周りを回る惑星(わくせい)の一つで、空では飛び抜(ぬ)けて明るい星として輝(かがや)いています。今年は5月中ごろまで、太陽が沈(しず)んだ後の空に出ています。
そして、枕草子に出てくる金星以外の星のうち、彦星は七夕(たなばた)の星ですから今は季節外(はず)れなのですが、すばるの方は見えています。
すばるはプレアデス星(せい)団(だん)という天体の日本での名前です。星団とは字の通り星の集団のことで、星空の中にはたくさんの星団がありますが、ほとんどは天体望(ぼう)遠(えん)鏡(きょう)がないと見分けられません。ところが、すばるは肉眼(にくがん)でも6個(こ)ほどの星が集まっていると分かるほど目立つ星団です。双眼鏡(そうがんきょう)を使えば、何十個もの星の群(む)れとして見られることでしょう。
そのすばると夕づつこと金星が、ちょうど近(ちか)寄(よ)って見えています。惑星は、星(せい)座(ざ)の間をゆっくりと動いていくように見えるのでいろいろな星に近づきますが、金星は今、すばるに接近(せっきん)しています。特に4月3日と4日は、金星がすばるの星々の一つになったような珍(めずら)しい眺(なが)めになります。もし清少納言が見たら、何と言うでしょうね。
午後8時ごろ、西の空を見てください。明るい金星はすぐ見つかるでしょうから、そこをじっくり観察してみましょう。双眼鏡で見るのがおすすめです。
◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)
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April 01, 2020 at 12:03PM
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